一つ一つ
tochiがいまの教室に通うようになり、私の心にも余裕が生まれたように思います。
春の詩がみたくなり、古今和歌集と新古今和歌集を繙いて驚きました。響いてくるのは新古今集の和歌ばかり。
技巧が先行し、机の上で作られた詩などつまらないとも云われる新古今集。
けれども技巧あってこその歌のセカイはあまりに魅力的です。ただことばだけをみても美しいのに、本歌を知ると歌のセカイが一気に広まってゆきます。31字の歌のセカイが31字以上の広く美しいセカイになってゆく。そこがとても愉しいです。
31字しかない詩だからこそ一字一字に注意を払い、心して読まなければならないことを、大学生の時に教えてもらいました。
小さいから些細なことだから、おおざっぱにしてよいことなどなにもないのでしょう。