ちゃんちゃんこ

 

秋霖。刻々と秋が深まっています。雨の日は気温も下がるのでちゃんちゃんこを出してきて羽織りました。

愛用のちゃんちゃんこは、もう20年以上着続けているかもしれません。もともと母が使っていたものですが、お嫁入りするとき「お古でよかったら」と譲り受けました。

薄手で綿も入っていません。前身頃のトグルボタンは取れてしまい、裾は破れてきています。けれどとてもあたたかく、軽くて動きやすいので手放せません。そろそろ買い換えた方がいいのかな、とおもうのですが本気で探していないためか、もこもこの綿入りしか見つかりません。

 

突然、運送屋さんや学校の先生が来たとき「おばあさんみたいかな」と躊躇しますが、脱がずに出てしまいます。ちゃんちゃんこのあたたかさは一瞬たりとも手放せません。

 

tochiが「ちゃんちゃんこ欲しい」というので理由を訊いてみました。

「かわいいし、あったかいから」

〝かわいい〟の台詞に驚きました。tochiからみるとちゃんちゃんこは〝おばあさんみたい〟な古臭いものには写らないようです。これはレコードやカセットテープを知らない世代が〝味わいがある〟〝すてき〟とおもう感覚と同じかもしれません。

 

私よりはるかに暑がりのtochi。果たして本当に着るでしょうか。それよりも毎年身長が伸びるので、新しい外出用の上着を買わなくてはとおもいます。

 

まだ秋もはじまったばかりですが、冬支度もぼんやり視野にいれています。