目線を変えて

 

数年前クリエイターRARI YOSHIOさんのお花の教室に何度か通いました。

シンプルで透明感溢れる作品たちに憧れていたのでRARIさんに教えていただけること、ブリキのバケツや小さなboxにセルリヤやミント、ユーカリを生けてゆくレッスンはRARIさんのセカイに飛び込んだようでドキドキワクワクしていました。

学生のような方からマダムまで、集まる顔ぶれも毎回違い、同じ材料を使ってもできあがる作品はそれぞれ、その人だけのものになるのも不思議でおもしろかったです。

 

そのレッスンで忘れられないことがありました。

あるときお花の葉っぱが虫にかじられて穴があいていました。その葉っぱを手にとってRARIさんは「この虫食いの跡もかわいいでしょ」とおっしゃったのです。

私には衝撃でした。虫食いが「かわいい」なんて。なんといってもアレンジメントのお花です。虫食い跡など嫌がられてしまうものではないでしょうか。ふつうは忌み嫌われてしまうものに〝アート〟を見出だすRARIさん。その感性にいたく感動し、ますますファンになってしまったのでした。

 

庭いじりをしていると虫食い葉っぱに出会います。

そんなとき「ああもう、」とおもうか「かわいい」とおもうか。

なかなか「かわいい」とまでおもえませんが〝虫がいるんだな〟その虫目当てに鳥やトカゲくんが来て生き物たくさんの庭になればいいなとおもうようになりました。

 

感性の豊かな人は小さなことに喜びや楽しみ、美しさを見つけることができます。日々のその積み重ねがその人自身の豊かさに結びついていくのかなとおもいます。

 

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 RARIさんのウサギのオブジェ。棺に入れてほしいです☆ミ