ウサギの刺繍

 

今年の仲秋の名月は満月ではないと知りました。

tochiの誕生日と重なるので、おだんごをつくってもいいし、ウサギの形のクッキーを焼いてもいいなあとわくわくしています。

 

ルドルフ・シュタイナーの教育では7歳までは体をつくる時期といわれ、幼児に文字を教えることはありません。子どもたちは自分の持ち物とわかるよう、マークを決めます。植物や動物など、その子の好きなものや生まれたときに咲いていたお花などを選びます。

tochiはお月見にちなんでウサギでした。通園バッグやスモッグ、ランチョンマットにもウサギの刺繍をしました。小学校へあがるときも、上履き入れや体操着袋など、そのままウサギの刺繍をしていました。

驚いたことに、時折そのころの通園バッグを使うことがあります。友達と遊ぶときにゲームを入れて持ち運んでいるようです。同級生の男の子は黒色のショルダーバッグなど使っていたりして〝新しいの買おうか〟と聞いても〝いい、〟と返事がかえってきます。もちろん、本人がいいならいいのです。ウサギの刺繍の入ったバッグを持った男の子。

 

私はシュタイナー教育は受けていませんが、本を読んで共感していた母はのんびりした、自然にかこまれた幼稚園を選んでくれました。そしてやはり持ち物に刺繍をしてくれていました。灰色の小さなスカートやジャケット一つ一つに二粒のサクランボの刺繍。

 

秋はコツコツしごとに向いています。

ウサギや小鳥の刺繍をした手提げなど作れたらいいなとおもいます。ミシンで指を縫いそうになったことがあるほど裁縫は苦手ですが、一針一針絵を描くように刺繍をさせたらいいなとおもいます。